なぜ目標を設定しないのか

 現実には多くの人が目標を設定していません。また、目標を設定していても、それを意識していないことが多いのです。その要因には、以下のようなものが考えられます。

 @目標が他人から与えられている
 A目標を設定することの価値に気づいていない
 B目標を設定する習慣がない

 そもそも目標というものは何のために設定するのでしょう。目標というと、なんとなくノルマという言葉が変容しただけのもので、達成できなかった場合の叱責のためだけにあるものと連想する人が多いと思います。これらは多くの場合、上からの指示であり本人が納得していないためネガティブな概念として捉えることが多いのです。しかし発想を変えて、もし目標がなかったらどうなるかを考えてみて下さい。自分が何のために仕事をしているのかもわからなくなるのではないでしょうか。つまり目標とはめざす方向性を示してくれるものなのです。

 また、目標を設定することでいま自分がどのくらいの位置まできているかを知ることができます。例えば貯金をするという漠然とした目標があった場合、方向はわかっていても、はたして10万円貯めればいいのか100万円貯めればいいのか、はたまた1,000万円なのか全くわかりません。走っても走ってもゴールが見えない、だから途中でイヤになります。目標がないと前に進むパワーが弱くなったり、前に進むパワーを維持できなくなってしまうのです。しかし100万円貯めるという目標を設定したなら、50万円貯めた時点で自分は目標の半分まできていると実感が持てますし、目標額まで貯めたときは達成感を味わうことができます。

【目標を設定し共有することは強い組織の要件】

 目標を設定する習慣のない人はこのような目標の持つ意味を理解していない人が多いのです。さて、ここまでは個人のレベルの話ですが、実は目標設定は組織活動のほうがさらに重要なのです。個人ならば目標を持たなくても本能や生活のために意識してもしなくてもなんらかの目標は持っているはずです。しかし人の集まりである組織は、ともすれば全く目標のない組織が出来上がってしまうことも考えられます。このような部署が全く成果を上げることができないのは言うまでもありません。目標のない組織は個人の場合と同じく、どこに向かって進むべきかが定まっておらず、構成員が現在の状況も知ることもなく、達成の喜びも持てないからです。組織が目標を持つことができるかどうかは、組織のリーダーが目標を設定し、示すことができるか、組織の構成員がその目標を共有することができるかにかかっています。特に組織の場合は構成員が組織の目標を共有しているかが重要になります。


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