介護保険制度改正で、品質管理を念頭に置いた仕組みが求められるようになりました。品質管理とは何でしょうか。品質管理という用語は、元々製造業等で、常に一定レベルの品質を保ち、不良品が出ないようにするという意味で使われていました。しかし、医療や介護の現場ではモノではなく人の命を預かっているので、ミスや事故が起きた場合、製造業よりもずっと深刻な問題になります。ですから、言わば不良品を出さない以上のことが求められているのです。そして、顧客満足の概念そのものも、単に「お客様にご迷惑をかけない」というものから、「魅力的なサービスを提供する」というものに変化してきました。
今まで、サービスという形のないものについては、その良さを質で表わすにしても、これといった基準がなく、捉え方も人によって様々でした。そこで、近年多くの施設が導入し取り組み始めているのが、客観的な指標となるISOシステムです。その基本的な考え方であるPDCA、すなわち、P(Plan):顧客要求を踏まえた上で目標を設定し、D(Do):計画を実行に移し、C(Check):評価・分析し、A(Act):改善するというサイクルは、モノを提供する業者だけでなく、顧客満足度アップを目指す介護施設にとっても、今後益々欠かせないものになって行くことでしょう。そして、その考え方は、経営者だけでも、担当者だけでもなく、組織全体に行き渡っている必要があります。
そもそも、立派な理念を掲げてより良いサービスを“心がける”だけでなく、それが必ず実施されるように“管理する”必要があるのはなぜでしょうか。なぜなら、例えどんなに心からお客様のためを思っていても、人は間違えたり失敗したりすることがあるからです。それを最小限にとどめ、その状態を維持する方法は、そのような“仕組み”を作る以外にありません。極端な話かも知れませんが、長年積み上げてきたお客様からの信用や信頼は、時に一瞬にして崩れ去ってしまいます。そして、お客様が離れて行くこと=組織の衰退という真実を忘れないようにしたいものです。ですから、品質管理はとても大切なのです。
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