個人情報は誰のもの?

 インターネットプロバイダー、通販会社、電話会社、コンビニエンスストアなど、様々な組織からの顧客情報流出は後を絶ちません。原因を究明できたものも未だにできないものもありますが、部外者による盗難による場合もありますし、内部の者の手による場合も少なくないと言われます。顧客情報流出事故の中には、残念ながら実害が発生してしまったケースもあります。実害が発生していなくても、ある会社はしばらくの間営業を自粛したり、またある会社は顧客に粗品を付けて謝罪のメッセージを送るなどして、誠意を公に表わしました。

 そのような度重なる事件を見て、敏感な人はすでに自分で自分の情報を守る対策を立て始めています。例えば、アパート住まいの人がある会社に会員登録をする場合、自分の部屋の号室の後にアルファベット1文字を暗号として加えて記入し、登録する会社やサービスごとにその文字を変えます。そうすれば、自宅に別の会社からDMが届いた時、リストが流用されたか、あるいは流出したということが一目瞭然で分かるというわけです。そして、抗議する。なるほど、賢いですね。



 4月から個人情報保護法が施行されました。プライバシーポリシーという言葉がずっと以前から一般的だったアメリカなどに比べると、幾分遅かったのかも知れませんが、遅かれ早かれ意識して取り組まなければならない大切なことだと思います。最近、至るところで「個人情報保護に関する方針」という言葉を目にしますし、情報セキュリティー規格であるプライバシーマークやISMSに取り組む組織も急増しているようです。法律ともなるとさすがだな、と思いました。しかし、それが一時的な、その場しのぎの対策、いわゆるブームで終わって欲しくないとも思いました。

 そもそも個人情報は誰のものでしょうか。収集した会社のものでしょうか、収集した会社から買った会社のものでしょうか。私はどちらでもないと思います。会社は、信頼してくれるお客様が商品やサービスを買ってくれるおかげで成り立っています。もっと言えば、会社の従業員も、自分の会社を信頼してそこで働いているのです。人や人の信頼を大切にしてこそ、会社の未来はあるのではないでしょうか。そう思います。


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