社長のコラム

第31回 「BSEの発生以来」 (2006年10月)

 BSEの発生以来、消費者の食に対する安全・安心の要求が高まり、農業分野でもトレーサビリティやポジティブリストの等と安全を確保する制度が次々に導入されています。その中で、昨年来関わらさせて頂いた「しずおか農水産物認証制度」がいよいよスタートする運びとなりました。(参考資料、PDF)この制度は、消費者の安全確保のため農業経営者が実施しているシステムを第三者(県の職員の方)が検証し、県が認証するものです。県内のトップランナー的な農業経営者からはすでに申請があるようで、関心の高さが窺えます。

 戦後の歴史を振り返ってみますと、わが国では、工業を振興させるため労働力を農村からシフトさせる(必然的であったかもしれませんが)等農業を犠牲にしてきた感があります。自給率が40%を下回っていることを見ても分かると思います。現在でも、輸入農産物の影響を受けて農産物の単価は軒並み低下傾向です。上述した通り、新たな管理は求められるものの、見合った単価にはならないという厳しい状況下で農業経営をしていると言えます。

 ここで問題提起です。このような状況を打破するため、農業経営者がさらに努力しろとおっしゃる方が多いとは思われます。(もちろん、経営者側にも、商売が下手、人が使えない、管理が下手といった問題点はあります。)しかし、消費者として我々にもできることがあるのではないでしょうか。バブル崩壊後世知辛くなり、いろいろな面で財布のひもが堅くなりました。食材についてはもろに影響を受けていると思います。

 一過性の贅沢のために日頃のものを安く済ませる。これで本当に豊かなことでしょうか?私の知り合いに言われてはっとしたことがあります。「いつも使っているものだから、お茶碗やお箸にお金を掛ける」・・・考えてみれば妥当な意見だと思いますが、いかがでしょうか?日頃食べるお米だから少しお金を掛けて本当においしいものを買う。一日あたりいくら高くなるのでしょうか?本当にわずかだと思います。おいしいものを食べたときの表情を見れば、気持ちをゆかたにさせます。そのような経験がなければ、ファーストフードの方がうまいと思ってしまう子供が育ってしまう危険があります。

 日頃のちょっとした喜びのために、ちょっと高くてもおいしい物が食卓にならび、結果、おいしい物を作っている農業経営者が栄えるようになるといいなと思っています。

トップページへ戻る
社長のコラムへ戻る