社長のコラム

第17回 「めんどうだからお客様からお金が頂ける」 (2002年6月)

 多品種少量生産・単品生産企業等に伺うと必ずといってよいくらい大量生産している企業はいいよなという声を聞きます。このようなことを言う理由として一つ目には、機械化や自動化によるコストの低減が図れること、二つ目にはそれほど高度な技能がなくとも品質が安定すること、三つ目には、安定した受注が見込めるし、先が読みやすくなる等です。

 本当に量産化すればすべて上記のようなメリットがあるのでしょうか?また、デメリットはないのでしょうか?私の考えではデメリットの方がより大きいと考えます。

 どのようなデメリットがあるのかというと・・・

 一つ目は、量産型企業と多品種少量生産・単品生産企業では企業が持っている体内時計が違うということです。まず間違いなく多品種少量生産・単品生産企業の方が体内時計は長いので量産化した場合ついていくだけでもやっとというようなことになります。

 二つ目には、量産化するノウハウを持っていないために思ったほどコストダウンが図れません。量産型企業では、IEや小集団活動等で1秒を度のように縮めるのかを日夜改善しています。また、量産化に必要な生産技術的な経営資源を有しています。

 三つ目には、これが一番経営にひびくのですがその分野では競争相手が多くなり、過剰供給的になり易いので価格が下落し、結局は資本(設備投資できる資金)が豊かな企業に負けてしまいます。

 人が並ぶようなラーメン屋は価格が安いでしょうか?私はそう思いません。むしろ高いのではないでしょうか。では、そこまでして食べたいのでしょうか?おいしいからです。おいしいラーメンを作るためには材料を厳選して手間隙をかけて作ると思います。そのような手間隙に我々消費者はお金を払うのだと思います。

 これは、どこの中小企業でも同じだと思います。お客様に対して手間隙惜しむような経費削減(ラーメン屋で言ったら材料を落とすことです)を図ったらどのような結果が訪れるかおわかりになると思います。

 経営において何が大切で、何が必要ないかは社長が一番分かっていると思います。お客様に対して手間隙を惜しむ愚策を経営方針に持たないで頂きたいと思います。お客様を怒らせてお客様を失っていく企業が後を立ちません。お客様に関わる事は社長が常にチェックする必要もあると思います。

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