衛生管理マニュアル(社団法人静岡県茶業会議所様より受託)


【はじめに】

 静岡県の茶栽培面積は全国の約40%、荒茶生産量では約45%を占めており、茶業に関する首位の座を不動のものとしています。

 お茶は、嗜好品として日常の食事や休息の際に飲用されるだけでなく、食材原料等にも使われ、食品としての取扱いが求められます。食品は、美味しさや見た目の美しさも重要ですが、“安全な食品を提供すること”こそが第一条件と言えます。

 昨今は、食品に関連した事故や事件が大きな社会問題になっています。生産加工業者や流通小売業者の不注意等により、多くの消費者の安全が損なわれる事態が多発しています。今まではあたりまえとされてきた、“食品の安全性・安心感”が薄らいでいます。

 当マニュアルは、すべての茶園の農作業に従事する方々や荒茶工場で働く方々が内容を理解し、改善していくことで、一層安全なお茶の生産ができるように作成しました。衛生管理体制の構築への積極的な取組みは、取引先・消費者に安全なお茶を提供できるという信頼性を高めます。さらに、静岡県の茶業全体での取組みは、「静岡県のお茶は良質で・安全なものである」という評価を高め、常に安全なお茶を供給する産地ブランドの再構築につながります。安全・安心を前面に出したプラスワン戦略により、他産地との差別化を図り、今後のマーケティング戦略を展開することになります。



【お茶の異物混入防止対策と衛生管理】

 食生活における安全と安心を保証するためには、食品を生産、流通し、消費者が飲用、食用に供するまでの各段階で“混入が想定される異物”や“予想される衛生事故”を特定し、要因の排除や事故を予防する仕組みづくりが必要になっています。

 次の図は、消費者の要求である「お茶の安全安心」に応えるために@茶園、A荒茶工場、B仕上茶工場、C店頭販売の各段階で必要になる管理の仕組みを示したものです。この管理の仕組みの連鎖(クリーンチェーン)を、茶業関係者の総意により生きた仕組みとして機能させ続けることが、消費者からの一層の信頼確保と、他産地との差別化につながることを理解してください。



「衛生管理マニュアル(茶園・荒茶工場編)」、第1章より
©2004 社団法人静岡県茶業会議所


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