行き着く所は性善説の食品衛生管理

 どうも最近は、食品関連産業からのコンサル依頼の中で、HACCP手法そのもの自体を学びたいとか、HACCP手法を採り入れる方向で、現在の食品衛生管理を見直す提言が欲しいとかいった依頼が多くなっている気がする。食品関連他社の不祥事はあったものの、少なくとも我社はお客様に対峙して胸を張れるような衛生管理手法を身に付け、正々堂々と開示したいとのこと。  このような経営者の意見は、全く地に足が着いた正論であり、われわれもコンサルのヤリ甲斐があるものだ。

 ところで、食品衛生管理の実務上、留意しなければならないのは、食品衛生法その他関連法令による各種義務の履行徹底やHACCPシステムの構築運用を声高々に推奨するだけで、現場の細かな取決め事がきわめて曖昧に処理されていることが意外に多いという事実の認識ではないか。特に、加工場の床と接する従業員の靴底、運搬車の車輪、パレットなどの使用可/不可の基準があって無いに等しい場面に多く遭遇する。もっとも、現場の従業員さん達は、加工場内の衛生ルール(持ち込み禁止物の種類等)はとっくに承知しているのにである。

 食品の取扱い者は、お客様に安全安心を約束できる品質の食品を提供しなければならないが、その「ココロ」は従業員がそれぞれ相互信頼の精神に基づいて、決められたルールは細かなものまで率先徹底して実行するといった、極めて日本的な性善による自主管理そのものなのである。


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